ワイヤレス給電HF/(無線給電技術)



概要

ワイヤレス給電は、非接触で電力を給電する技術で、使用する無線周波数や方式、用途などで
呼び方もいくつかありワイヤレス給電、ワイヤレス電力伝送、無線給電、非接触給電など統一
されていないのが現状です。

方式も磁界結合、共鳴方式、電界結合、電波方式などいろいろとあります。
特に共鳴技術は、MITで2006年発表されたもので高Qなコイルと自己容量で共振させた技術で
単なるLC共振(従来の共振技術)とは、異なり共振帯域が約0.2MHz以内と狭く現実的では
ありません。


非接触で充電できるワイヤレス給電(Qi)は、携帯充電で知られております。
Qi方式は、200KHz以下の周波数のワイヤレス給電技術です。

弊社では、ワイヤレス給電でも無線のHF帯による独自方式の無線給電技術を行っております。
ここに紹介する技術は、Rf-idやスイカで使用されているISMバンドの13.56MHz
や6.78MHzを利用したHF帯のワイヤレス給電技術です。


使用周波数がQiに比べて高いので、共振させる必要がありますが、送電コイルのインダクタンスが少なく、
受電側の小型軽量化が容易で小型品(ジオラマ・オブジェ)などに組込みが簡単です。
非接触領域(送電コイルと受電間の距離)が、コイル形状にもよりますが広範囲です。

電波法上は、高周波利用設備として規定されており、 通信しない50W以下は設置許可申請不要です。
高周波のため周囲の音響機器や医療機器などに電波妨害を与えないよう電界強度に注意して
運用する必要があります。


給電装置の動作確認

動作確認や測定にあると良い簡易な測定装置を使用(参考)

1.ダミー抵抗: 50Ω、出力電力以上の電力が良い
2.周波数計 : 送信周波数測定可能なシンクロスコープやカウンター
3.電力計  : 高周波電力やSWRが測定できるもの (SXー200など)
4.定電圧電源: 18V 2A程度 

 
通常動作確認は、送電コイル基板の近くにLED付き 受電コイル基板を配置すれば、LEDが点灯しますが、LEDが点灯しないであれば、送電コイルへの接続や動作電流など確認する。
 
規定電圧で動作中1分以内に発熱や異常がある場合は、測定せず修理依頼とする。

送電出力が出ていないか、少ない場合の確認は、送電コイル端子にダミー抵抗を接続しシンクロスコープで波形を観測する。

ダミー抵抗両端の電圧を、シンクロスコープで確認(通常10VPP以上)する。また、給電装置動作時の動作電圧と電流を測定する。


なお、送電コイル基板を動作中触ったり金属に近い設置は、危険ですので、ご注意してください。


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